Photoshop Elements 自動選択ツールの使い方

自動選択ツールとは

自動選択ツールは、同じ色だと認識したエリアの選択範囲を自動で作成します。
自動選択ツールは、Photoshopの初期のバージョンからあるツールです。カラー選択ツールという名前ではなく「自動選択」という名称で、Photoshopのツールで自動で選択範囲を作成できるものはこのツールだけでした。
クリックするだけで自動で選択範囲を作成できる最初のツールです。

操作方法

使い方は、選択したい画像をクリックします。

光が当たっている部分と当たっていない部分では、同じ黒でも濃さが変わってきます。クリックする場所によって選択される範囲が広くなったり狭くなったりします。

自動選択ツールの操作方法

では、どこまで同じ色だ検知するのでしょうか?ツールオプションで設定します。

ツールオプション

自動選択ツールのツールオプション

❶選択範囲を新規作成、追加、削除、共通範囲が設定できます。
❷許容値は、どこまでが同じ色なのかを数値で設定します。
❸全レイヤーを対象は、現在選択されているレイヤーだけではなく、すべてのレイヤーの選択範囲を作成します。
❹隣接は、つながっているエリアだけを選択する場合ここにチェックを入れます。
❺アンチェイリアスは、曲線や斜線のギザギザを滑らかにします。
❻Adobe SenseiのAIの技術で自動で被写体、空、背景が選択できるボタンです。

許容値とは?

選択したい画像がベタ塗りなら、ワンクリックで選択できますが、写真画像などは光の当たり方などによって単色ではなく同じ色相でも濃淡のグラデーションです。
下記の画像は、許容値を変えて同じ位置をクリックしています。選択範囲がわかりやすいように右の画像は、選択範囲の外側をブルーのマスクで覆っています。

Photoshop 許容値

[許容値]で小さな数値を設定して同じところでクリックすると色を限定して狭いエリアを選択します。【32】では、狭い範囲の黒色だけを検知するので選択範囲が狭すぎます。数値を【200】で設定して同じところでクリックすると濃い黒から薄い黒まで、幅広い色エリアを選択します。横のイチゴまで黒色だと検知して選択してしまいますね。この画像の場合は【100】が選択に適した数値です。
許容値の数値は、濃淡の幅で変わるので、選択したいエリアの中間色で一度クリックして選択範囲を確認して、数値を決めましょう。

隣接とは?

「隣接」にチェックが入っているとつながっていない同じ色は選択されません。画像上の同じ色を選択したい場合は、チェックを外します。

上記画像に許容値は【100】、イチゴの赤い位置でクリックしています。隣接にチェックがある場合は、クリックした色に接している類似した色のエリアを選択します。チェックがない場合は、画面上にある類似色の選択範囲が作成されます。

どう使う?

自動選択ツールはワンクリックで全てを選択することは難しいです。

選択できていないところを追加、多く取りすぎたところを削除します。
ほかの選択ツールと同じように、ツールオプションに選択範囲を新規、追加、削除、共通範囲のボタンが用意されています。

❶ツールオプションで追加、削除ボタンに切り替える。
追加ボタンを選ぶとポインタに+(プラス)がつくので、クリックして選択範囲を追加します。削除ボタンではポインタに➖(マイナス)がついくのでクリックして削除する。

❷新規ボタンのまま、追加はシフトキーを押したままクリックします。削除は、Macは[Option]キー、Winは[Alt]キーを押したまま、不要な部分をクリックします。

失敗したら、Macは[⌘]キー、Winは[Ctrl]キー+[Z]キーで一つ前に戻ってやり直しましょう。

YouTube動画「自動選択ツールの使い方」

まとめ

類似色で選択範囲を自動で作成できる自動選択ツールは、背景が単色の場合は背景を選択して選択範囲を反転します。
ECサイトなどの商品は、背景が無地のところで撮影して、この自動選択ツールを使えば簡単に切り抜けますね。